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年末年始に入院した高齢独居ゲイの話

 きょうは賛助会員さんで、見守りもかねて毎月「おとな食堂」に来ていらした70代のおじさんゲイ(独居)のお話しをします。じつは昨年末から正月あけまで入院していたそう。
 年末、熱気味だったのでクリニックにかかり、コロナも心配だから総合病院の紹介状ももらい、翌日、受診の準備をしていたら急に目眩がして倒れ、人事不省に陥った。遠くで電話が鳴るので、やっと意識が戻ってきた。それは前日、お姉さんに明日コロナが心配だから医者へ行くと電話をしており、もう病院へ行ったかと心配してお姉さんがかけてきた電話だったそう。
 なんとか意識をとりもどし、救急車を呼び、総合病院に搬送。紹介状があったのでPCR検査もでき、そのまま入院(コロナは陰性だった)。肺炎との診断でした。そんなぜえぜえ、はあはあ、言ってるわけではないが、高齢者はやはり気をつけないといけません。そのまま年末年始は入院になり、逆に正月休みができてよかったと言っていました。
 救急車がかけつけたとき、一人暮らし高齢者の救急搬送は消防も慣れているのか、出るときに、鍵はかけましたか、携帯もちましたか、とか言ってくれたそうです。たまたま近所に以前からつきあいのある人がいて、携帯のなけなしのバッテリーで電話をしたら、下着だの携帯充電器だのを買って差し入れてくれた。自宅はぐちゃぐちゃで入れるどころじゃないからだそうです。
 高齢独居はなにもセクシュアルマイノリティに限る話ではないですが、さて自分が一人暮らしで意識を失ったときどうするか。救急車が呼べるか、入院ができるか、そもそも誰かが気づいてくれるか……。
 パープル・ハンズでは、まずは地元自治体の高齢者政策でなにをやっているか、調べてみましょう、と呼びかけています。上記のかたの居住区では、ペンダント型やセンサー式の緊急通報システムをつけてくれ、毎週「安心コール」電話がかかってきたり、短時間(有償)ヘルパー派遣で入院時の対応をしてもらえたりします。毎週、銭湯で入浴会があったり、そこで体操教室もあったり(友人づくりもできるわけです)。まずは最寄りの地域包括支援センターへ相談に行くことです。それから地区担当の民生委員に顔繋ぎすること。
 行政以外に、地元の社会福祉協議会でも高齢者サービスがあります(前号で紹介した中野区社協の「あんしんサポート」はその一例)。
 みなさんも地元の行政や社会福祉協議会で、どういう高齢者サポート事業をやっているか、まずは調べてみてはいかがですか? 低額または無料で、そこそこのサービスがあるはずです。「制度を上手に使いこなす知恵をつける」ーーこれがパープル・ハンズの進める活動です。

 当会のこうした小冊子もご利用くださいませ。
 
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「パープル・ハンズをより良くするためのアンケート2020」集計報告(第3回)

 昨秋実施のアンケート報告連載、今回は、もう少し生な声をご紹介してみます。「悩みごと・困りごと」について25項目から複数選択していただいたところ、「現在関心のある悩みごと・困りごと」「現にぶつかっている悩みごと・困りごと」ともに、「貯金・老後資金の形成」が最も高く、次いで介護や高齢期医療、住居、親の介護の問題が続きました。
 それらについての自由記述欄では、お金や貯金、仕事については「老後に向けてどう貯蓄し、独り身でも助け合える人的ネットワークを築いていけるか」を考え、貯蓄や節約、保険の見直し、資格の取得や転職を考えている方がいました(40歳代)。しかし「将来のためにライフプランを計画して現状を変えたいが、思うようにいかず将来に希望が持てない」という方(50歳代)、それ以前に、健康や職場環境のほか「正規職に就くことができず、来年の生活の目途もたたない」という方(50歳代)など、現在の生活維持で困難に直面する方も幅広い年代にみられました。また40歳代以上になると親の介護なども重なり、悩みがだんだん複雑になっていくようです。
 こうしたことへの備えや解決策として、自分で情報収集しながら、友人と「頻繁に会えなくても人間関係のメインテナンスもちょこちょこ」行なったり(40歳代)、「一人で抱え込まずに福祉サービスの利用、専門職に相談する心持ちでいる」(30歳代)、「お一人様同士の自助組織(というか、もっと緩いつながり)」を構想する人(50歳代)もいました。ある40歳代の方は「SOSを出せる先をいくつか確保しておくだけで気持ち的に楽になる」といい、「頼る先を一本にすると、簡単に依存関係に陥るので、相談先を幾つにも分けて確保するとよいと思います」と書いてくださいました。
 解決の糸口になるネットワークやロールモデルと出会えることが、大きな転機になったり小さな安心になったりします。パープル・ハンズとしても、そうした実例や皆さんの知恵や工夫など、暮らしに密着した情報を提供していきたいと思っています。(文責:まぎゑ、理事)

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第4回 高齢性的マイノリティの生活課題に関する研究会(シニア研)

 当会では高齢期にかかわる「専門家」によるネットワークづくりと知見の蓄積・共有を目的に、毎月第3金曜の夜、ズームを利用して「シニア研」を開催しています。

【第4回研究会】 
 日 時:2月19日(金)19:00~20:30 
 場 所:zoom開催
 題 目:介護職として、医療従事者養成校の学生として、私が経験したこと
 話し手:Dさん(元介護職員、現在学生)

 専門職のかたの、ネットワークへのエントリーならびにご参加を、お待ちしています。ご参加の要領はこちらをご参照ください。
 
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新年ごあいさつ

2021年辛丑(かのとうし)、おめでとうございます

 新しい年をお元気にお迎えのこととお喜び申し上げます。
 旧年中は特定非営利活動法人パープル・ハンズの活動に、ご理解とご支援をたまわり、心より御礼申し上げます。昨秋実施したウェブアンケートでも、当会に期待する多くのお声をいただき、身の引き締まる思いです。

 昨年はにわかのコロナ禍で、だれもが大きな影響をこうむった一年でした。生き方の再考・転換を余儀なくされたかたもいらっしゃるでしょう。
 当会も同様で、とくに春から開講を予定した「パープル夜間大学」は新企画でもあり、講師のみなさんが意気込んでくださっただけに、その中止が惜しまれました。例年の「セクマイ×老後あんしん講座」(ゆうちょ財団助成)や「キャラバントーク」、カフェやおとな食堂も、中止や開催方法の変更を余儀なくされました。

 一方で、よろず時代遅れで旧式な(笑)当会も、オンライン開催などに取り組むこととなりました。昨12月にTOKYO AIDS WEEKSに協賛して開催したライフプラン講座(全3回)はzoomで配信し、各回10~20名、北は札幌から南は長崎や沖縄まで受講者がありました。おとな食堂も事務所とzoom併用で開催し、四国からもご参加があります。昨秋立ち上がった高齢福祉の専門家ネットワーク「シニア研」も同様です。物理的距離に拘束されない活動の広がりを、むしろチャンスととらえたいと思っています。

 本年も厳しい事態はまだしばらくは続くことでしょう。オンラインの活用に希望はありますが、リアルでなければ伝わらないものもあります。リアルによって、人は癒され、生を充足し、文化ははぐくまれます。リアルとオンラインを両眼でにらみ、当会はなにをなすべきか、なにができるのか、みなさまとともに考え、歩みたいと思っています。
 今年もみなさまのお力添えを、お願いするしだいです。

 末尾ながら、みなさまのご安全を心よりお祈り申し上げます。


 特定非営利活動法人パープル・ハンズ
 代表理事 北村 浩  事務局長 永易至文


【付記】
 昨年、2つの媒体よりインタビュー掲載の機会をいただきました。当会の趣旨へのご理解をたまわるうえからご紹介させていただきます。ご笑覧たまわれば幸いです。(再掲)
 LIFULL介護 tayorini
 ZIEL 人生を豊かに彩るWEBマガジン
 
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1月の「集い」の場のご案内(会場はいずれも東中野事務所)

 ●グリーフ分かち合いの会

 同性パートナーとの死別を経験されたかたの分かち合いの会です。死別経験のあるゲイがファシリテートします。予約不要

 1月17日(日曜)午後3時 参加費500円
 この催しは、参加者は少なく、同時に、こうした場を求めている人には貴重な機会であることにかんがみ、開催をいたします。

 ●おとな食堂

 一品持ち寄りで晩ご飯を食べる、飾らない夕食会です。事務所参加とリモート参加とで交流に比重をおいて、開催しています。

 1月20日(水曜)午後7~8時過ぎまで
 東中野事務所(2名まで)、リモート参加(5名まで。パソコン・スマホでzoomアプリをご用意ください)
 申込み:info@purple-hands.net へ お名前(ニックネーム可)と希望参加形態を。無料
 *本イベントは、緊急事態発令にかんがみ休止といたします。

 ●パープル・カフェ

 40代からをキーワードに、気楽なお茶会を開催しています。

 1月30日(土曜) 午後2~4時 
 茶菓代:300円 要予約 マスク着用
 申込み:info@purple-hands.net へ
 定員8名まで 予約制とします。お手数ですが事務局まで、「カフェ参加希望」と書いて。
 *本イベントは、緊急事態発令にかんがみ休止といたします。

 
 ●はりきゅう・からだの教室

 賛助会員で新米鍼灸師の水野さん担当の「はりきゅう・からだの教室」、好評継続中です。漢方にいう「気・血・水」の循環をよくして、調和ある健康づくりをしましょう。

 1月31日(日曜) 2時、3時15分、4時30分(各回約1時間、先着順)
 パープル・ハンズ事務所(東中野駅西口1分、エレベータのないビルの4階です)
 申込み:nfo@purple-hands.net へ お名前(ニックネーム可)と希望時間(先着順)を。
 施術料:千円、マスク着用
 参考
 *本イベントは、緊急事態発令にかんがみ休止といたします。
 

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「パープル・ハンズをより良くするためのアンケート2020」集計報告(第2回)

 2020年9月に行ったアンケートについて、今回は年代別にご報告します(年代ごとの回答数に大きな開きがあるため、かならずしも各年代の人全体の傾向を示すわけではないことをご了承ください)。

 回答者のおもなお仕事は、全世代(回答総数245)を通して「正規雇用」が48.2%、「非正規雇用」が20.0%、「自営・フリーランス」が22.0%、「無職」が6.9%でしたが、正規雇用を年代別にみると、40歳代で53.8%、60歳代で26.7%となりました。フリーランスの方は60歳代で33.3%、70歳代でも12.5%いました。

 お住まいは、全世代(回答総数247)で「賃貸」49.7%、「持ち家」39.7%、「実家」7.7%、「シェアハウス・間借り等」2.0%、「その他」1.6%でした。持ち家率は40歳代で26.6%、60歳代で74.2%と、年代を追うごとに上がっています。住居に関する悩みごとでは、賃貸契約の保証人がいないこと、中古マンションの購入や老人ホームへの入居など、さまざまな記述がみられました。

 同居人の有無は、全世代でみると偶然にも50%ずつ、半々となりました。同居人がいる人は40歳代の54.4%から70歳代の25.0%と徐々に少なくなり、年を重ねるごとに一人暮らしの人が増えています。同居人がいる場合、その内訳では、全世代で「パートナーや恋人」が70%以上を占めましたが、親との同居率は30歳代の12.5%から60歳代の18.2%とじわじわと増えています。介護同居かもしれません。自由回答(その他)には、少数ですが「自分たちの子」「パートナーの子」「パ-トナーの親」など、家族の多様性を感じさせる記述もありました。

 自由記述欄の傾向を年代別に見ると、年を重ねるにしたがって、自身の生きがいや人間関係、パートナーや離れて暮らす家族の介護や精神疾患など、悩みが多様化していくようです。また、パートナーに限らず日常何気なくやり取りできる友人・知人関係の大切さを改めて見直したという、コロナ禍ならではの記述も多くみられました。ある人が書かれた「困りごとは時として複合化します。ひとつひとつ丁寧に解きほぐすのは大変ですよね」という一言が印象に残っています。
 次回は、このような自由記述を中心にご紹介します。(まぎゑ、理事)
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キャラバントーク報告「社会福祉協議会のあんしんサポート

 老後に役立つ社会資源の現場を訪ねる「キャラバントーク」。12月13日、申込者10名で中野区社会福祉協議会を訪ね、同社協の事業「あんしんサポート」についてお話しをうかがいました。
 社会福祉協議会はどの自治体にもある半公的な福祉団体で、行政からの事業受託のほか、地域福祉の担い手として「まちづくり・つながりづくり」に取り組んでいます。(単身独居)高齢者サポートも大きな柱です。
 とくに中野社協は、高齢者における独居割合が高い土地柄もあり、力を入れています。それが「あんしんサポート」です。
 
 低廉な年会費で、月2回の電話による安否確認や3か月ごとの訪問など見守りのほか、入院時のサポートや家事サポートの斡旋(1時間千円)など、「ゆるく見守る」「ほどよい距離」が特徴です。こうして社協につながっておくことで、終活相談などもしやすくなります。アパート賃貸などの緊急連絡先にもなってもらえます。終了後の参加者からのリポートには、

 ・「ゆるいサービス」「地味な便利さ」といった言葉が耳に残った。自分もこの程度がよい。
 ・高齢独居であると、不慮の事故や病気がいちばん心配。見守り的なサービスは心配の解消になる。私の80代独り暮らしの叔父にも聞いてみたい。
 ・私自身地域で隠れるようにして生活をしてきているので、地域に友人や近所付き合いもありません。地域と繋がるためにはどのようにしていったら良いのか、大きな宿題をいただいたように思う。
 ・マイノリティ属性の人は社会や親族と疎遠になりがちだが、社協につながることで、そこそこやっていける安心感につながりそうだ。当事者側も引きこもらず、自分のニーズを表明し、つながっていくことが大事だ。

 などの感想が寄せられました。老後のあんしんは地元の公的機関(行政、地域包括、社協など)をきちんと知ることから。冬休み、HPなどを検索してみてはいかがでしょう。

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G-FRONT関西さんでライフプラン講演

 2回完結の、大阪でのライフプラン講座の後編です。前回のお金につづき、発病や介護、認知症時、そして終活など、セクマイの「老・病・死」について考えます。関西のかた、この機会にぜひご参加ください。

 2021年2月7日(日) 15時30分~
 クレオ大阪中央(谷町線 四天王寺前夕陽ヶ丘駅3分)
 入場無料 要申込み(gfront@muh.biglobe.ne.jp)

 チラシ表
 チラシ裏

 

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「パープル・ハンズをより良くするためのアンケート2020」集計報告(第1回)

 9月の1か月間、初の試みとしてアンケートを実施し、予想をはるかに超える248件の回答をいただきました。みなさんの貴重なデータやご意見は、来春にイベントを開催してお伝えしたいと思っていますが、それに先立ちメルマガで、集計結果や大まかな傾向を少しずつお伝えしたいと企画しました。第1回は、調査の概要と集計結果のあらましをご紹介します。

 回答者の年代は50歳代が35.1%で最も多く、ついで40歳代(31.9%)、60歳代(12.5%)と、この3世代(?)で8割近くを占めたほか、下は20歳代から上は70歳代まで、幅広い年代から回答をいただきました。お住まいの地域では、関東甲信越が79.3%を占めましたが、国内全域、そして海外からも回答がありました。
 自認する性別は男性が72.8%、女性が21.5%、男女以外の回答が5.7%、性的指向は同性が81.0%、異性が7.7%、左記以外や不明の方が10.3%でした。性自認や性的指向には当然グラデーションがあり、選択肢として区分けすることの難しさや回答する方の戸惑いがよく理解できるものでした。

 おもなお仕事、お住まい、同居人の有無、悩みごと・困りごと、参加したことのある活動や情報入手方法、パープル・ハンズの活動全般に対するご意見、そして活動への参加やお手伝いのご意向をうかがいました。悩みごと、感想や意見は自由記述にもかかわらず、最大で92件もの記入がありました。このアンケートへの感想には「回答を書くことで、自分と向き合う機会になった」「結果をフィードバックして、他の人がどんな思いを持っているのか知りたい」といった声が多く聞かれました。
 私たちの生の声(悩みごとだけでなく、良かったことや小さな工夫や知恵も)が会の活動に反映され、それを踏まえた情報発信によってそれがまた他の誰かの役に立つ――こういった循環がとても大切だということが、身に沁みてわかりました。
 呼びかけに答えてアドレスを開示してくださったかたも多かったです。今後、ヒアリングなどのお願いをするかもしれません。ご無理のない範囲でご協力いただけると幸いです。

 次号では、お仕事や生活実態、悩みごとなどの集計結果をご報告していきます。(文責:まぎゑ。理事)

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事務局長が、G-FRONT関西さん(大阪)で講演します

 性的マイノリティのマネー&ライフプラン講演会(全2回)
 第1回 性的マイノリティのマネープラン

 と き:12月6日(日) 
 時 間:15時開場、15時半開始 入場無料
 会 場:クレオ大阪西( 西九条駅から西へ徒歩約5分)
 申込み:12月5日(土)までに、G-FRONT関西のアドレス gfront@muh.biglobe.ne.jp へ、氏名、電話番号を記入の上、事前予約をお願いします。受付確認メールの発行をもって受付となります(注意事項、要閲覧)。
 
 結婚して2子をもつ「標準家族」を営むのではない性的マイノリティは、どういうライフコースを送るのでしょう。「お金は死ぬまで続くのか」「田舎に置いてきた老親をどうする」「子なしで迎える私の老後」ーーこのセクマイの3大難問を概観し、身体の動くうちに備えられるお金について、セクマイのライフスタイルに即した方法を考えます。

 参考
 チラシ表
 チラシ裏

 ※第2回は2021年2月開催予定
 一般財団法人ゆうちょ財団 2020年度金融相談等活動助成事業
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