老後の住まい、ケアハウスって何?

【朝日新聞2013.12.1(日曜)都民版 】


 老後の住まい、って想像したことありますか? 高齢者の住まい相談に乗るNPO法人「シニア住まい塾」(藤沢)には、年金程度の費用で暮らせて3食付きのケアハウスに住みたいという依頼が増えている、という記事がありました。
 ところで「ケアハウス」ってなんでしょうか?


 そのまえにこの記事で紹介されている事例ーー。

 男性(88歳)。長野県小諸市のケアハウスに在住。千代田区で一人暮らしで、都内の特養入居を考えたが待機が数十人待ち。周辺を探すうち、亡き妻にもゆかりがあり若い頃散策した思い出もある小諸を見つけて、小諸のケアハウスに転居。
 女性(91歳)。埼玉から瀬戸内海が見渡せる高松のケアハウスに、大宮市から夫と転居。夫は半年後に亡くなり、女性は「海の見えるここを夫は気に入っていた。空気もきれいで風光明媚。老後を暮らすにはいい」
 女性(88歳)。もと新宿区在住で、現在、静岡のケアハウスに入居。母、夫、次男を亡くしたあと、ひとりで生きようと入居。

 さて、老後の住まい方といっても、基本的には自宅(購入/賃貸)かそれ以外(なんらかの施設的なもの)という二分法になります。老後は身体も衰え、自宅での一人暮らしはなにかと不安。「だれか他人がいる暮らし」を求める人もいます。
 すでに常時介護が必要だといえば、特別養護老人ホーム(特養)や有料老人ホームがあります。
 身の回りのことはできます、ただそばにだれか人の手があるほうがいい、という場合、「軽費老人ホーム」(経費ではない、軽費です!)があり、ケアハウスはその一種。個室があり、食事や入浴、余暇活動などは共用スペースがあり、職員さんがいます。費用は食費を入れて7〜13万円程度。たとえれば、食事が朝夕ついて、自習室や談話室があったり、相談相手のチューターさん(先輩大学院生など)が常駐している「学生マンション」の老人版といえば、イメージしやすいでしょうか。
 ただ、学生マンションは私企業が営みますが、ケアハウスは社会福祉法人などが老人福祉法にもとづいて設置するものです。低廉なのは、それだけ補助金等も入っているからで、2011年現在、全国に1769ありますが、この5年ほとんど増えていません(抑制しているのでしょう)。当然、都市部では満室状態で、地方だと多少空きもあるのか、首都圏から地方のケアハウスへ、という人もいるというのがこの記事のお話です。

 老後になって地方へ移る(そこを最期の場所とする)
 集団生活や決まったメニューの食事に適応できる(寮生活みたいなもの)
 介護施設ではないので、基本的に自立生活が営める(重度の要介護の場合、退去・転施設の可能性もある)
 
 こういう人にはケアハウスも悪くないと思います。もちろん、いまの住まいの近くで入れれば、なおよろし、です。

【参考】
 高井戸の浴風会は、日本でもっとも古くから老人福祉に取り組んでいる団体の一つですが、そこのケアハウスの概要はこんな感じです。浴風会は関東大震災後、困窮老人の援護のため設置された団体で、震災復興での住宅作りは同潤会、老人援護は浴風会、そんな感じでしょうか。
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