婚外子差別の民法改正 自民党からの声、声、声

【朝日新聞 2013.10.24(木)】
【朝日新聞 2013.11.6(水)】
【朝日新聞 2013.11.10(日)政々流転、野田聖子】
【朝日新聞 2013.11.10(日)政治断簡】

 モンテスキューが唱えた三権分立では、権力を立法・行政・司法に分けて、たがいに牽制させる、それが人民を権力の横暴から守る、と学校のときに習ったのですが、自民党のセンセイがたは違うのでしょうか。
 婚外子の相続分を2分の1とする民法の規定は憲法違反とする先の最高裁判決。司法が国会に法の改正を迫る「違憲立法審査権」の発動に対し、立法府の一員である自民議員から、「最高裁がそもそも間違っている」(←記事から引用)の発言も飛び出しています。


 先週と先々週の二つの記事で自民党の法務部会の模様を伝えていますので、記事にある発言を書き抜いておきます。
 「民法で婚姻制度を規定している。(法改正したら)民法の中で自己矛盾する」(西川京子文科副大臣、比例九州ブロック)
 「憲法がムチャクチャだからこういう判断が出る」(西田昌司参院議員、京都府選挙区)
 「なぜ最高裁が言ったら変えなければならないのか」(小島敏文衆院議員、比例中国ブロック)
 「格差がなくなれば「不倫」の抑止力がなくなる」「わずかな例外のために法改正しなければならないのか」
 などなど。家族観の違いは置くとしても、三権分立や立憲主義の基本さえ理解しないのは、本当に知らないのか、わざと言っているのか……。今後も家族制度と法が問題となるたびに、こうしたバタバタが起こるのでしょうか。

 もちろん自民党がみんながみんなそうだ、というわけでもなさそうです。10日の「政々流転」は、野田聖子自民総務会長が1日の記者会見で、「私も生まれたときは非嫡出子だった」と公表したことを伝えています。選択的夫婦別姓や生殖補助医療の実践でも知られる野田議員は、党内の「(婚外子是正は)家族制度を壊す」の声に、「私こそ家族を守る」「私こそ保守」と答えています。
 
 偶然、同ページの論説委員コラム(松下秀雄委員)では、「家族の現実 見据える保守政治を」と。日本の「生きづらさ」の根幹にあるのは、「家族のあり方の変化に社会の仕組みが追いつかないこと」。民法改正に抵抗する議員に、「人の権利より家族制度を優先する姿は『家族原理主義者』」、家族のかたちは変わっていく。「現実無視の『観念保守』には何も守れない」と苦言を呈しています。
 このコラムでは同性カップルの家族の顕在化についてまでは触れていませんが、現実にあるものを受け入れず、自身の偏狭な道徳で現実を断裁する姿勢、それが多くの人を生きづらくさせるとの指摘には、うなづくことしきりでした。

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