脱法ドラッグ 摘発最多

【朝日新聞 2013.9.19(木)夕刊】

 しばらく更新を休んでしまいました。ま、気を取りなおして、まいりましょう。

 さて、脱法ドラッグの摘発件数は、今年上半期(1~6月)、前年同期の3.2倍の51件、逮捕・書類送検は同2.6倍の66人で、上半期としては過去最高を記録。規制対象の拡大が背景にあるとのことです。
 摘発の51件を罪種別に見ると、麻薬および向精神薬取締役法違反が19件で、16件の大幅増。これは薬事法の規制対象である指定薬物から麻薬に「格上げ」された薬物を使用したためとのこと。
 また、19件のうちの13件は使用者(所持など)、6件が販売側。薬物は、所持していることも違法なんですね。
 さらに、51件のうち17件は、交通関係の法令違反によるもので(13件増)、吸引したハーブの影響でほかの車に衝突などをきっかけに摘発。まわりも事故に巻き込むなど、薬物の影響は看過できないものがあります。

 脱法ドラッグは、中心構造がおなじ物質をまとめて規制できる「包括指定」が導入され、この1年、一気に規制が強まりました。指定薬物のうちでも毒性や依存性がある12物質は麻薬に指定。製造・販売だけでなく、所持や使用も違法になっています。
 こうした厳しい規制のなかで販売業者もこの1年で4割減ったそうですが、「指定薬物や麻薬にあたるとは知らなかった」と主張されて立証が難しい事例も多い、と。上半期の摘発容疑者のうち起訴に至ったのは3割にとどまるそうです。

 薬物の広がりは、社会全体の問題であるとともに、従来からゲイコミュニティでも「盛ん」な使用が見られ、薬物を使ったアゲアゲなセックスでセーファーセックスが飛んでしまい、それがHIV感染の拡大の背景にあるとも指摘されてきました。aktaをはじめ各地でHIV啓発に取り組むグループでも、薬物問題を考えるトークショーや情報の提供に努めています。
「ダメ、絶対」と言って済むなら、本コラムでもいくらでも言いますが、言えば言うほど、依存した人は「ダメ、絶対」を守れなかった自らに恥じの感覚を強くし、スティグマの思いを刻印し、問題自体もますます地下に潜るのが薬物の実相です。多くの人が、機会があれば自分も手を出していたかも、と、関心をもち、情報を身につけることが大切なのかもしれません。
 参考ウェブサイト HIVマップ/依存に関する情報 

 ちなみにこの記事の下欄にはベタ記事(1段記事)ですが、都立高校の男性教諭(56歳)が、「ゴメオ」の所持で神奈川県警に逮捕されたニュースを伝えています。横浜税関が押さえた同容疑者宛ての荷物にも、麻薬指定薬物があったそうです。
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