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家族の姿と法をめぐる3題 余波は「同性婚」へまで至るか??

【朝日新聞 2013.9.11(水)都民版】シングルマザーに寡婦控除のみなし適用
【朝日新聞 2013.9.12(木)】社説余滴 「かわる家族、かわらない法」
【朝日新聞 2013.9.14(土)】性別変更の父、親子関係認めぬ判決

 先々週の9月4日に、最高裁が婚外子の相続分を婚内子の2分の1とした規定を違憲とする判決は、国会へ民法改正を迫る、司法の違憲立法審査権の発動で、三権分立の成果ですが、その翌週(先週)も「法と家族」をめぐる記事が目につきました。


 税金の計算のさい、いろいろな要件で課税額を小さくする(結果的に納税額も小さくなる)控除があり、その一つに、夫と死別や離婚した「寡婦」も、控除の対象となります。国税である所得税などでは、法的に結婚して離婚した人しか寡婦とされないのですが、地方税にかかわる部分では自治体によって融通がきき、新宿区では婚姻歴がないシングルマザー、文字通り「未婚の母」も寡婦と見なす制度を導入しました。「家族を法に合わせる」のではなく、「法を家族の実態に合わせる」ワケです。
 経済的にも苦しいシングルマザーが、法の運用ひとつで、少しだけラクになるかもしれません。

 論説委員のコラム「社説余滴」では、司法社説担当という井田香奈子記者が、婚外子判決について。
 国会が法改正を怠ってきたのが今回の事態と述べたうえで、保守系議員が改正に抵抗する理由の「法律婚を保護すべきだ」「不倫を助長する」は、婚外子やその親を困らせることを正当化している、と。
「自分が描く家族像にだれでも押し込められるものではあるまい。さまざまな家族のかたちは、それぞれの事情や選択ゆえだ。社会の変化を受け止められる法にする。そこに敏感な国会であってほしい」
 この議論が「同性婚」にまで及んでくるのかどうか。アクティビストの人たちが「すわ」と期待するほどには、まだまだ同性愛者や同性パートナーシップを国会レベルで「社会の変化」と受け止めることへの時間はかかりそうです。議員を送り出す社会そのもので、性的マイノリティの存在と暮らしへの認知向上が、なお必要だと言わなければなりません。テレビ等で(良質な)情報が「上から」降ってくることも大切ながら、人びとの身の回りで「フツー」に暮らしている私たちセクマイがみずから可視化する必要があり、結局、話は一人一人のカミングアウトに帰ってくることだけは、小さな声で述べておきたいと思います。

 週末には大阪家裁で、性別変更したのち女性と結婚した男性が、妻が第三者の精子提供を受けて生まれた子どもと自分との親子(父子)関係の確認を求めた裁判で、「この男性と妻が性交渉して生んだ子でないことは明らか」として、請求を退ける判決が出ました。
 生殖医療の進歩で生まれた子との親子関係確認を求める訴訟は、高田延彦・向井亜紀さんの例も知られますが、ここでも最高裁は請求を退けています。医療の進歩に法が追いついていない、と記事は書いています。 

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