アルコール依存症 治療受けているのはごく一部の人

【朝日新聞 2013.8.10(土)生活面】

 アルコール依存症の自助グループの活動が、参加者の減少や高齢化に直面し、「頭打ちに」という記事が出ています。
 断酒活動は、「全日本断酒連盟」の断酒会と、「アルコホーリックス・アノニマス」、通称AAミーティングがよく聞かれます。AAではLGBT向けのミーティングもあり、新宿二丁目のコミュニティセンターaktaでも開催されています。
 しかし、AAの所長のコメントによると「日本は飲みにケーションという社会があるし、依存症を知る機会が少ない。AAも知られていない」とのこと。
 あなたの回りーーゲイバーやクラブで、お酒の飲み方がちょっとヘンな人、お酒でいつも失敗している人(暴れたり、ブラックアウトしたり)、いませんか? それはたんなる酒好きではなく、アルコール依存症という病気なのかもしれません。

 記事にある数字を整理しておきます。
 アルコール依存症の疑いのある人、全国で440万人(厚労省研究班)
 そのうち治療が必要な人、80万人
 継続的に治療を受けている人、推計で3万人台から4万人台(厚労省患者調査の推計)

 このアルコール依存症や、その一歩手前の危険な飲酒は、生活習慣病を引き起こす4大リスクの一つで、WHOの総会でも2020年までに各国が10%減に取り組むことが決まったそう。
 依存症は薬(断酒補助剤)などで完治することも難しく、生涯、断酒を続けるしかない。つまり自助グループなどへ参加し、先輩たちの体験談を聞き、自分を振り返り、つねに飲まない決意をしつづけるわけです。飲んで埋めようとする心のすきまを、違うなにかで埋めていく。
 アルコール依存症専門病院の院長の、「人間関係を回復し、居場所を見つけ、心が健康になっていくには、自助グループの力が大きい」という言葉も紹介されていました。
 
 私は、ゲイはノンケのように子育てなど「人生の大仕事」をもたない分、その心の空白を埋めるものを求めて、より過剰ななにかーーセックス、薬物、恋愛・人間関係、仕事(ワーカホリック)、そしてアルコールなどの嗜癖に陥りやすい傾向があると思っています。
 それは私たちのコミュニティの傷つきやすさというかバルネラビリティ。そのことから目を逸らしてはいけないと思います。
 同時に、aktaなどでおなじ仲間のためにAAミーティングを提供しつづけている人たちに(アルコール以外の依存症ーー薬物、ギャンブル等のミーティングもあります)、心からの敬意と感謝を表するものです。

 
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