今年から年齢制限(原則40代以上)をはずしたため、20代からの参加もありました。アンケート回答者の内訳は、60代ー6人、50代ー7人、40代ー4人、30代ー6人、20代ー3人。セクシュアリティ(自己申告)はゲイと書かれた方が多いのですが、レズビアン、女、?、アセクシュアル、FTX、無記入などのかたもいらっしゃいます。
今回は、2000万問題の解説から始め、貯金や保険の考え方、社会保険制度(健保、年金)の基礎知識、高齢期向け住宅の状況などをお話しました。すでに年金をもらっている高齢者から、社会に出て間もない若者まで、それぞれに情報を受け止めてくれたようで、今回のアンケートはふだんに増してびっしりとした記述が目につきました。
講座での話からの気づきとしては、
・持ち家ですが、老後はそれをどうするか(老朽化や相続難)が課題と知った
・医療保険の見直しの決心がついた
・保険や社会保障のことが世間一般での説明だとどうしてもずれがあって納得できなかったことがわかった
・お金や介護のことでも、じつはセクシュアリティの視点から考えることが必要であると気づいた
・老後へ不安があったが、話を聞いてあまり心配しすぎなくてもよいかと思えた
また、老後に欲しいものとしては、
・有料老人ホームなどプライベートが守られ、必要なケアがしてもらえる良心的な施設
・万一時の見守りや連絡方法
・セクマイ同士の高齢者向けシェアハウス
・病気や介護時のセクマイならではの手助けをどうするか? 終の住処(介護付きマンションなど)
・一人で生活していても安心して暮らせる住宅がほしい
・パートナーといるあいだは安心でも、死別などどうなるか不安でどうしたらよいかわからない。そのへんが学びたい
などが目をひきました。これらの背景には、高齢期の孤立への不安が深くあるようです。
講座後の交流会には今回も20名近い人が残り、交流会だけ参加の人も加わり、ふだんは話す機会の少ない老後や、さらには長いパートナーシップや人生観について、「老若」で花が咲きました。20代の若者たちにも、60代の先輩たちの言葉は、自分もこうして生きていけばいいんだ、という刺激や自信になったようです。
私の薄っぺらな講座よりも、こうして参加者どうしが世代を超え、生身の生きざまから学び合う「ピエアエデュケーション」こそが、この講座やパープル・ハンズの目指すものだと再確認したひとときでした。
一般財団法人ゆうちょ財団「令和元年金融相談等活動助成事業」助成金
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