当日は、首都圏でも大雪に見舞われた日で、関西も冷たい雨が降り続いていたなか、25名近いご参加がありました。
講座では、いつも東京でお話ししている、お金のこと、民間の保険(生保や医療保険)と強制加入の社会保険でできること、住宅について、同性パートナーシップの保証のためのさまざまな書面や法的考え方、そして老後も孤立しないで暮らすこと、などについて1時間半に凝縮してお話ししました(通常3回分ぐらいの内容。苦笑)。会場には何組か、同性カップルや、トランスジェンダーのかたもお見えで、それぞれの事情にあわせて情報を受け取っていってくれたようです。
今回のイベントは、関西で当事者性をもって、おなじ当事者を法的・制度的にサポートできる専門家のネットワークを作るきっかけとすることも、目的でした。カウンセラーやメンタルコーチといった「こころ系」の支援者はよくお見かけするのですが、法律や制度とその活用、お金の情報に精通する専門家のネットワークが、地に足つけた暮らし作りには必要ではないでしょうか。
この日は呼びかけにこたえて、いずれもゲイの弁護士、司法書士、行政書士、社会保険労務士、FP技能士、社会福祉士(医療ソーシャルワーカー)、介護支援専門員(ケアマネージャー)が集まってくださり、一言ずつ自己紹介しました。参加者もこうした専門家が身近にいることに感心している模様でした。私からも、紹介にあわせて各士業の特徴や担当分野などを解説しました。
同性パートナーで家を買う場合でも、行政書士が契約書や遺言を作成、司法書士が登記を、FPが住宅ローンの見通し、そして親族等に課題を抱えていれば弁護士が対応、などといった具合です。LGBT向け保険セミナーなどもよく見られるようになりましたが、販売ありきの場合は注意、というお話しも出ました。
終了後は懇親会に場を移し、15名弱が平日の夜にもかかわらずお集まりいただき、歓談に花が咲きました。
旅人が投げ込んでいった小石が、大きな波紋へと広がり、関西でも、性的マイノリティの事情に即して、暮らし・お金・老後を考える動きが広がっていけばいいなと、お祈りしています。一人暮らしでも、同性ふたりでも、HIVやメンタルなど病をもっていても、人生の途中で性を変えても、最後まで仲間とともに、自分らしく。そのための具体的な情報提供が、パープル・ハンズの活動です。
他のエリアでも、こうしたライフプラン講座や暮らし・老後を考えるワークショップなどにご関心がありましたら、どうぞお声がけください。
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